フタリシズカ


センリョウ目 センリョウ科 

山地の林内や林縁に生える多年草で、高さは30~60cmになります。 日本の北海道~九州と中国に分布します。 花は、4月~6月に咲きます。 茎の先に普通2本の花序をだして花弁もガクもない花を着けますが、花序は2本とは限らず3~4本のものも見られます。 また、夏から秋にかけて、葉の脇に小さな閉鎖花を着けます。 花粉はハナカミキリの仲間など小さな昆虫が運ぶようで、種子にはエライオソームというアリの好む物質が付いており、種子はアリによって運ばれるということです。 フタリシズカ(二人静)の名前は能の二人静に由来するといわれています。 この能のストーリーは、次のようなものです。 奈良の吉野の勝手明神で源頼朝に捕らえられた静御前(源義経の母)が義経との別れの舞を社殿の前で舞ったとの伝説をもとに、毎年正月7日の神事にふもとの菜摘川から若菜を摘んできて神前に供える風習があり、菜摘女が菜を摘みに行くと人の女が現れて自分の罪の深さを憐れんで一日経を書いて弔ってほしいと頼んで、尋ねても名前を告げずに消えてしまいます。 菜摘女がこの不思議な体験を神職に話しているうちに菜摘女の顔つき、言葉が変わってきたので、神職が誰が憑いているのか尋ねたところ静であると名乗りました。 それで静がとりついた女にねんごろに弔うから舞を見せてほしいと頼み、静がかつて勝手明神に収めた舞の衣装を取り出して舞を舞おうとすると、静の霊も現れて二人で白拍子の舞いを舞うというものです。 この二人が舞う姿に見立てて二人静(フタリシズカ)と名づけられたと、江戸時代の和漢三才図絵という書物に書かれています。 (写真)2016.4.29 丹波市青垣町大稗

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