タチツボスミレ
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キントラノオ目 スミレ科
樹林の中、林縁、草地など様々な環境で見られる多年草で、花期の高さは5~15cmになります。 日本の北海道~沖縄と、朝鮮半島(南部)、中国(南部)、台湾に分布します。 地上茎があり、クシの歯状の托葉を持つグループ(タチツボスミレ類)の代表的な種です。 花は、2月~5月に咲きます。 この仲間は、雌しべの花柱が単純な筒型をしているのが特徴です。 花の色は普通は淡紫色ですが、白花のものもあります。 花茎は、根元から出るものと、葉の脇(葉腋)から出るものが混じります。 花の側弁の基部には毛が生えていません。 葉はハート形で、あまりツヤがありません。 種子の端には昆虫のアリが好む物質を含んだエライオソームというものが付いており、アリが拾って運ぶことにより分布を広げます。 葉の表側の葉脈に沿って赤い斑(ふ)の入る品種は、アカフタチツボスミレと呼ばれます。
また、花弁が白色で花の後ろの距(きょ)がピンク色の品種は、植物学者の牧野富太郎が箱根の乙女峠で見つけたことからオトメスミレと呼ばれます。
タチツボスミレの小型の変種にコタチツボスミレと呼ばれるものがあり、葉の基部が深いハート形にならないこと、匍匐性が強く花のあと茎が地面をはうこと、葉の鋸歯が粗くとがっていること、が特徴とされています。 (写真)2019.4.4 三木市福井
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(写真)アカフタチツボスミレ 2019.4.12 西脇市坂本
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(写真)オトメスミレ 2021-4-15 宍粟市山崎町上ノ
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(写真)コタチツボスミレ 2021-4-15 宍粟市山崎町上ノ