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ツユクサ


ツユクサ目 ツユクサ科

道端や草地、畑地に生える一年草で、高さは30~50cmになります。 日本全土と東アジアに広く分布します。 花は6月~9月に咲き、朝早くに開いて昼頃にはしぼんでしまう一日花です。 二枚貝のように花序を包んでいる緑色の葉のようなものを苞(ほう)といいますが、ひとつの苞から二つ花が咲き、先に咲くのは雄花で、後から咲くのが両性花です。 両性花の雄しべは6本あり、そのうち2本が長く突き出ていて花粉を多く持っています。 残りの4本の雄しべは少量の花粉を出しますが、その内の一番短い3本が出す花粉は中に細胞質を持たない機能しない花粉と考えられています。 ハナバチやハナアブなどの昆虫が花粉を運びますが、うまく花粉を運んでもらえないときに備えて、花が閉じるときに下2本の雄しべと雌しべをくるっと巻き込んで自家受粉できるようになっています。 ツユクサの花には蜜腺がなく、咲いている時間も短いので、ほとんど自家受粉に頼っていると思われます。 苞の表面に白い軟毛の生えている個体(有毛型)と生えていない個体(無毛型)があり、染色体の数が違っていてこの間では交雑しないといわれています。 無毛型の染色体数は2n=88ですが、有毛型は2n=44.46.48.50.52.54と多様な個体が知られています。 有毛型の中で、林縁や棚田の石垣などで見られる少しほっそりしたやせ型のツユクサをヒメオニツユクサと呼びますが、この染色体数は2n=44で、ツユクサの系統の中で最も原始的な形質を持ったものと考えられています。 万葉集には月草(つきくさ)として登場し、これが転じてツユクサと呼ばれるようになったのではないかといわれています。 (写真)有毛型 2014.9.14 多可町加美区

(写真)無毛型 2016.9.17 小野市黍田町

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