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シキミ


シキミ目 マツブサ科

常緑の小高木で高さ5~10mになり、山地に生えますが、仏事に使われるためお寺や墓地の周辺によく植えられています。

日本の本州(宮城県・石川県以西)、四国、九州、沖縄と中国、台湾、済州島に分布します。 花は3月~4月に咲き、花粉はハナアブ、ハエなどの昆虫が運びますが、自家受粉を防ぐために、それぞれの花で雌しべが先に働いてその後に雄しべが働く(雌性先熟といいます。)ようになっています。 花、葉、果実、根、茎の全てにアニサチンという有毒成を含んでおり、特に果実には多く含まれ間違えて食べると死亡することもあります。 中国南部とベトナム北部の国境付近が原産のトウシキミの果実は八角(はっかく)と呼ばれて中華料理などに使用されますが、よく似たシキミの果実を間違えて料理に使うことによる事故も起きています。 仏事での使用としては、天竺(てんじく)の無熱池にあるとされる青蓮華の花に似ているということで、奈良時代に中国から招いた鑑真和上が使用したのが最初といわれ、空海(弘法大師)が密教の修法に使ったともいわれています。 また、土葬した遺体を動物が掘り返すのを防ぐため、動物の嫌がる臭いや毒を持つシキミを墓地に植えたり枝を刺したりしたともいわれています。 仏事に使われている抹香(まっこう;粉末状のお香)は、シキミの樹皮と葉を乾燥して粉末にしたものです。 古代にはサカキと同様に神社の神事にも使われたといわれ、現在でも使っている神社があります。 名前の由来は、実が有毒なので「悪しき実」からきたという説、果実の形をもとに「敷き実」からきたという説があります。 (写真)2006.4.16 西脇市坂本

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