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ヤマアイ


キントラノオ目 トウダイグサ科 

里山や山地の林床に生える多年草で、高さは30~40cmになります。

日本の本州~沖縄と、朝鮮半島、中国、台湾、インドシナ半島に分布します。

花は、3月~6月に咲きます。

雌雄別株ですが同株のものもあり、雄花は茎の先に、雌花は葉の脇につきます。

中国から奈良時代頃にアイ(タデ科)やリュウキュウアイ(キツネノマゴ科)が伝わる以前から日本では染料として使われ、万葉集にも山藍として詠まれています。

皇室が神事に使う小忌衣(おみごろも)と呼ばれる衣の染色に使われ、生の葉を衣に摺りつけることで緑色に染色されるそうです。

文献では小忌衣は青摺衣(あおずりぎぬ)であり青色とされていますが、現在の青色(ブルー)を「あお」と呼ぶようになったのは室町時代以降といわれ、緑色に染められたものが「青摺衣」であったと考えられています。

しかし、和歌山県の染色作家・辻村喜一氏が、ヤマアイの茎を使って銅で媒染すると藍色に染まることを発見され、古代の染色もブルーの方の青色だった可能性も浮かんできました。

(写真)2021.4.15 宍粟市山崎町上ノ

(写真)雄花 2021.4.15 宍粟市山崎町上ノ


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