ゴンズイ


クロッソソマ目 ミツバウツギ科  高さ3~5mになる落葉の小高木で、日当たりのよい雑木林の林縁に生えます。 花は5月~6月に咲き、果実は9月~11月に赤く熟し、割れて中から1~3個の真っ黒で光沢のある種子が飛び出します。 日本の本州(茨城県・富山県以西)~沖縄と、朝鮮半島(南部)、中国(中部)、台湾(北部)に分布します。 名前の由来はよくわかっていませんが、次のような説があります。 ①材がもろく薪にするほか使い道がなく、役に立たない海水魚のゴンズイにたとえたという説。 ②樹皮が黒褐色で縦長の白い皮目が目立ち、茶褐色の体に黄色い縞模様のある海水魚のゴンズイにたとえたという説。 ③熊野権現の守り札を付ける牛王杖(ごおうづえ)をこの木で作ったことに由来するという説。 ④赤い果実から真っ黒の種子が出るのが天人の「五衰(ごすい)の花」を思わせることに由来するという説。 ⑤ミカン科のゴシュユという樹木が中国から伝わったときに葉が似ていることから混同されたことに由来するという説。 以上の説の中で魚のゴンズイは地方によって多くの呼び名があり、ゴンズイは神奈川県三崎で呼ばれていた名前のようで、「牛頭魚(ごずいお)」が転訛したのではないかと考えられています。 「牛頭」とは仏教で、頭は牛、体は人の姿をした地獄にいる獄卒のことです。

ちなみにこの魚は「ググ」と鳴くことから、西日本各地ではクグ、ギギ、ギンギ、ギン、ギギュウ、ギギメ、ウミギギなど鳴声に由来する名で呼ばれていたようです。 ①の役に立たない魚ゴンズイにたとえた説を植物学者の牧野富太郎は採用していますが、ゴンズイという魚は味噌汁に入れたり、煮つけ、フライ、かば焼きなどにして食べるとおいしいといわれており、一地方の呼び名である魚の名を樹木につけたという説には無理があるような気がします。 (写真)2020.10.15 多可町中区徳畑

(写真)果実 2020.10.15 多可町中区徳畑

(参考写真)2016.11.11 美方郡香美町香住区油良

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