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オオバコ


シソ目 オオバコ科 

道端や舗装されていない農道などに生える多年草で、花茎の高さは10~30cmになります。 日本の北海道~沖縄と、朝鮮半島、中国、台湾、ロシア(サハリン、シベリア東部)、マレーシアなどに分布します。 茎の先の生長点が地表面付近にあることから人や動物の踏みつけに強く、人がよく通るところに生えています。 しかし、踏みつけがあまり行われない場所では、他の植物との競争に負けてしまいます。

葉が広く大きいことから「大葉子(オオバコ)」と名づけられたといわれていますが、これは後からつけられた当て字だという説もあります。

中国では、牛車や馬車が通る道に生えるので、「車前草」と呼ばれています。 花は4月~9月に咲き、花粉は風で運ばれる風媒花です。 雄しべが先に成熟し、雄しべがしおれてから雌しべが成熟して自家受粉を防いでいます。 種子は雨などに濡れるとゼリー状の粘液を出し、動物や人にくっついて遠くに運ばれます。 神社やお寺の境内には小型のオオバコがよく生えていますが、種類としてはふつうのオオバコと同じです。 養分の少ない土に生えるため小さくなったと考えられていますが、養分や水を十分に与えて栽培しても小さいままで、小型という遺伝的な形質が固定されていると考えられています。 オオバコより大きくなりますが、在来種のトウオオバコ、外来種のセイヨウオオバコと大変よく似ています。 ひとつの果実の中の種子の数が違うようで、オオバコは4~6個、セイヨウオオバコは6~7個、トウオオバコは8~12個、というところで見分けることができるようです。 若い葉はクセがないので、おひたし、和え物、油炒め、天ぷらなどで食べることができます。 また、葉を乾燥して、健康茶としても利用されています。

歌道師範家として名高い京都の冷泉家に残る「春の七草」を描いた掛け軸には、「仏の座」としてコオニタビラコではなくオオバコが描かれています。

「春の七草」が実際にどの植物を指すかは古い時代から変わってきており、当時は葉が地面に平たく張り付き薬草としても食べられていたオオバコが「仏の座」とされていたと思われます。 (写真)2018.5.26 三木市志染町

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