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シンテッポウユリ


ユリ目 ユリ科

台湾原産のタカサゴユリと九州南部~南西諸島に分布し園芸植物として栽培されるテッポウユリの交配により日本で1951年に作り出された園芸種で、高さは0.3~1.5mになります。

これが野生化したものや、タカサゴユリ、さらにはその交雑したものが日当たりのよい法面、道路わき、高速道路法面、空き地などによく生えています。 タカサゴユリは1923~1924年に観賞用として導入されたものが野生化し急激に増えましたが、テッポウユリやシンテッポウユリとの自然交雑が進み、最近見られるタカサゴユリと思われているものの多くは、シンテッポウユリ、タカサゴユリ、テッポウユリが交雑したものではないかと思われます。

これらの交雑したものを、ここではシンテッポウユリに含めています。 花が白く、栽培されるテッポウユリとよく似ていますが、葉が細いので見分けることができます。 図鑑などでは、花の基部や外側にくすんだ紫色の筋があるのがタカサゴユリで、紫色の筋がないのがシンテッポウユリとされていることが多いようですが、シンテッポウユリにも紫色の筋の入るものがあり、これが見分けの決め手にはならないようです。 また、葉の幅もタカサゴユリは4~13mm、シンテッポウユリは2~7mmといわれていますが、葉の幅を手掛かりに見分けるのも困難です。 植物体の高さもタカサゴユリの方が低く、60cm以下であればタカサゴユリの可能性があり、60cm以上であればシンテッポウユリの可能性が高いともいわれています。 傾向としては、タカサゴユリは花の香りが強く、シンテッポウユリは香りが弱いという違いがあるようです。 いずれにしても交雑を繰り返しているためタカサゴユリの形質が強く現れるものやテッポウユリの形質が強く現れるものがあり識別が困難で、染色体やDNAを見ないと厳密な識別は難しいようです。 日本では、本州(宮城県以南)、四国、九州、沖縄で見られます。 花は7月~9月に咲き、花粉が風で運ばれる風媒花で、自家受粉もします。 他のユリの仲間と違って、種から発芽して1年目で花が咲きます。 種子を大量に作って風で散布するので、急激に分布を広げました。 (写真)2018.9.2 三木市志染町御坂(三木総合防災公園)

(写真)2019.8.20 三木市平井

(写真)2014.9.14 多可町加美区鳥羽(加古川支流の杉原川の護岸)

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